いらいら棒【半導体の不思議な動作を知る】

Last modified on 08/27/2014.

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順を追って、目的とする回路を作製していきましょう。まずはブザーを鳴らすための回路です。ブザーを鳴らすには3V 以上の電源が必要ですので、電源は乾電池2本の3V にします。ブザーは直流電源に直接つなげばいいので、上の回路図でできあがります。スイッチは、いらいら棒の金属棒と金属コースです。この状態でスイッチをオンにするとブザーが鳴ることを確認します。

次に、サイリスタを用いて電流を制御する回路を追加します。電流が流れているときにブザーが鳴るようにしたいので、下のようにブザーとサイリスタを直列接続します。サイリスタにはアノードとカソードがありますので、電流の向きに気を付ける必要があります。すなわち、電源の+側にアノード、-側にカソードをつながなくてはなりません。ゲートに電圧を加えるところを考えましょう。サイリスタをオン状態にするにはゲートを電圧が0.8V 以上のところに接続すればよいことになります。だからといって、電源から直接つなげると、抵抗がないため大きな電流が流れてサイリスタが壊れてしまいます。そのため電源とゲートを直接接続しないでプルアップ抵抗を付けます。プルアップの値は10kΩにしました。電源電圧が3V なので、電流は300μA となり、ゲートトリガ電流を満たします。ゲートに電圧が加わったときにサイリスタをオンにしてブザーを鳴らしますので、いらいら棒の金属棒と金属コースのスイッチはゲートに付けることになります。

サイリスタがオンになった後、ゲートの電圧が除かれたとしても保持電流が流れ続けるかを確認します。ブザーのデータシートを確認すると、消費電流は16mA 以下(直流12V)となっており、今回作成している3V の電源電圧で、サイリスタの保持電流である5mA 程度を満たすかどうかは分かりません。そのため、常に保持電流を満たすために、ブザーと並列に抵抗を入れて電流を流すことにします。抵抗だけだとつまらないので、LED も接続することにしました。LED に10mA を流すことで保持電流を確保します。接続する抵抗の値は、LED の電流制限抵抗の計算によって、100Ω にします。

最後に、設計が問題ないか確認します。サイリスタがオフ状態のときにはサイリスタのアノードとカソードが切断されていると近似できて、サイリスタのアノードには電源電圧と同じくらいの電圧になっていることが分かります。また、アノードと電源の間には電流制限抵抗も存在します。そのため、ゲートはサイリスタのアノードに接続すればプルアップの抵抗は不必要になります。ゲートをオンにしたとき、電流は、LED と抵抗とブザーを通って流れますので、大電流は流れないことになります。

以上をまとめると、上の回路図のようになります。いらいら棒の金属棒と金属コースによるスイッチがオンになったらサイリスタがオン状態になります。鳴り続けているブザーを止めるには、サイリスタのカソードがグラウンドに接続されていますので、アノードをグラウンドに接続すればいいことになります。


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