2桁のカウンタを作る【100進カウンタを簡単に作る】

Last modified on 07/23/2013.

動作概要
私たちの生活で利用するカウンタは2 進数のカウンタではなく10 進数のカウンタです。論理回路の授業では、JK-FF やT-FF を使って16 進数のカウンタを作製した後に、そのカウンタを改良して10 進数を作ることが多いようです。しかしながら、電子工作をするときには便利な10 進カウンタIC がありますので、そのIC を使ってみます。
10 進のカウンタIC には74HC390 のDual Decade Counter を用います。このIC は2 桁の10 進カウンタを作ることができますので、0 から99 のカウンタを作製できます。

パーツリスト
タイマIC LMC555 1個 20円
10 進カウンタIC 74HC390 1個 100円
可変抵抗100kΩ 1個 40円
カーボン抵抗100Ω 1/4W 8個 8円
カーボン抵抗1kΩ 1/4W 1個 1円
カーボン抵抗10kΩ 1/4W 2個 2円
積セラコンデンサ0.1uF(104) 2個 20円
電解コンデンサ22uF 1個 10円
LED 8個 40円
タクトスイッチ1個 10円

10 進カウンタIC のデータシートから
10 進カウンタIC である74HC390 のデータシートを見ると、「内部回路は2 進カウンタと5 進カウンタにより構成されており2 進カウンタはクロックA(CKA)の立ち下がりで、5 進カウンタはクロックB(CKB)の立ち下がりで変化します。QA 出力と、CKB 入力を接続すればBCD カウンタとなります。QD 出力と、CKA を接続すればbi-quinary カウンタとなります。」と記載されています。それぞれのカウンタに対する出力は、タイミング図を見れば明らかです。
ブロック図から、クロック入力のCKA やCKB の端子番号、それぞれのカウンタの出力端子が記載されています。真理値表を見ると、2 進と5 進のカウントアップの動作が書いてあり、CLR 端子をL レベルにすると全ての出力端子はL レベルになることが分かります。また、カウンタとして動作させるには、CLR 端子はH レベルにしておかないといけないことが分かります。

回路の設計
IC には電源とグラウンドを接続する必要がありますので、16 番端子と電源を接続し、8 番端子とグラウンドを接続します。
データシートに記載されていた通り、10 進数のBCD カウンタを作るためには、QA出力とCKB 入力を接続すればいいことになります。このIC には2 回路内蔵されていますので、データシートのピン接続図には1 と2 の番号が割り振られています。そこで、1 番が割り振られているカウンタだけを使って配線してみます。QA 出力とCKB入力を接続するということは、1QA 出力の3 番端子と1CKB 入力の4 番端子を接続することになります。1CLR の2 番端子はカウンタとして動作させるため電源に接続します。1QA の3 番端子、1QB の5 番端子、1QC の6 番端子、1QD の7 番端子が出力になり、これらの4 ビットでBCD 出力されます。1QD が上位ビット、1QA が下位ビットになります。動作させるためのクロックパルスを1CKA に入力します。
2 番が割り振られているカウンタも同様に接続することで、10 進数のBCD カウンタが2 セットできあがります。

100 進カウンタを簡単に作る
カウンタを動作させるクロックパルスは、タイマIC の発振回路によって生成することにします。したがって、タイマIC のアウトプットをBCD カウンタの1CKA に入力するだけで、簡単に10 進カウンタが動作します。これらの出力が視覚認識できるように、それぞれの出力端子にLED と電流制限抵抗を付けます。そうすると、2 進数の0から9 まで(4 ビットで0000、0001、0010、…、1001 のように)表示されることが分
かります。
10 進カウンタはもう1 セットありますので、これを使って2 桁のカウンタにしてみます。10 の位のカウンタの動作について考えてみます。カウンタはクロックパルスの立ち下がりで動作します。10 の位のカウンタを1 増加させるタイミングは、1 の位のカウンタが0 になるときです。そのため、カウンタのタイミングチャートを再度見てみると、カウンタが9 から0 になるときにだけ立ち下がりの信号を作ることができるQDを確認することができます。このことから、10 の位のカウンタのクロックパルス入力である2CKA 端子と1 の位のQD 出力である1QD を接続することで、簡単に100 進カウンタができあがります。

decadecounter

素子値の決定
まず、タイマIC についてはこれまでと同等で、8 番端子に0.1uF のコンデンサ、7 番端子に10kΩ の固定抵抗器、パルスの周期を決める抵抗とコンデンサは、10kΩ の可変抵抗器と1kΩ の固定抵抗器、22uF のコンデンサを用います。パルスの開始や停止を決めすスイッチのプルダウン抵抗は10kΩ の固定抵抗器にしました。
次に、ロジックIC にはバイパスコンデンサが必要ですので、カウンタIC の16 番端子のすぐ近くに0.1uF のコンデンサを接続します。あとはLED と電流制限抵抗ですので、これまでの計算から求められます。電源は単三乾電池2 本の3V としました。LEDには順方向電圧が2VのLED を用いました。電流制限抵抗は100Ω の固定抵抗器を用いることにしました。

BBdecadecounter